2012年5月13日日曜日

グラナトはロシアの秘密兵器かロシアの秘宝か

初のロシア代表候補入りしたディナモ・モスクワのDFウラジーミル・グラナトは、シベリアはブリヤート共和国ウラン・ウデ出身ののんびりした24歳です。
兄弟は7人、その6番目。
妹さんはモスクワの大学を出てそのままモスクワに在住していますが、他の家族にウラン=ウデに残っています。

まあ、現段階ではあくまで代表「候補」であって、最終選考で入れるかどうか。
今日の試合(ロシアリーグ最終節)にははりきって臨むのではないでしょうか。

グラナトは、これまでロシア第二代表で2試合出場して注目の若手の一人ではありました。

チームメイトのケヴィン・クラニーが「次にディナモからロシア代表入りするのはグラナトだ」と言っていたと聞かされて、
「そんなのおせじですよ、その期待に応えられるようになったらいいですけど」
と反応していました。

ちなみに、ディナモでは«グラニー»と呼ばれることもあるようですが、クラニーと紛らわしいから試合中にはそれはないでしょう。

11日のアドフォカートさんの発表後に、同じく代表候補入りしたアントン・シュニンから
«Поздравляю, мы в сборной!».
(おめでとう、僕たち代表入りしたよ!)
とSNSを受け取ると、
«Что за поздравления и какая сборная?»
「おめでとうって、いったい何の代表のことさ?」
と返信してしまったと、ニュースになっていました。

Владимир Гранат: Написал Шунину: «Что за поздравления и какая сборная?»

ファンの間では、よくРГД-13(Ручная Граната Дьяконова)(エル・ゲー・デー・トリナツァチと読むのだろう)と言われています。
いえ、「言われている」というより、「書かれています」。
コメント欄とか、掲示板とかでしばしば目にします。
グラナータは手榴弾のことで、13は彼の背番号です。
(実際にそういう手榴弾があるのかどうかは、ミリオタではないので、存じません。)

学校での渾名は、Гранатометグラナトミョート(擲弾筒)だったそうです。

ВЛАДИМИР ГРАНАТ: В ШКОЛЕ ЗВАЛИ ГРАНАТОМЁТОМ...

擲弾筒って何なの?っていうことになってしまうが、グレネードランチャーとかいうものをイメージすればいいのだろうか?
手榴弾みたいな大きな弾(それを擲弾というのですね)を発射するごつい様相の銃、小型迫撃砲、だと思えばいいのか?


こういうのに引っ掛けて言えば、«グラナト選手はユーロ2012に向けてのロシア代表の秘密兵器»ということもできそうです。
(ロシアのスポーツメディアもたまにばかばかしい言葉遊びをします。)

グラナトは石榴のことでもあるのですが、「甘いのだったら好き、甘党なんだ」
また、グラナトはガーネットのことでもあります。
この意味からすれば、さしずめ«ロシアの秘宝»?

彼自身は、小さい頃はこの苗字が嫌いだったそうですが、由来について話してくれています。

- Насколько я знаю, фамилия пошла с Украины и происходит от слова ≪гран≫, что в переводе ≪зерно≫.

ーこの苗字はウクライナ系で、≪гран≫ということばから来ています。訳せば≪зерно≫(穀粒)です。

Дед и бабушка перебрались из Украины в Бурятию, где и родился отец.

おじいちゃんとおばあちゃんはウクライナからブリヤートに移住してきて、そこで父は生まれました。
どうだろう?
時期的にスターリンの民族強制移住になるのか?


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