2012年9月17日月曜日

怖い絵のお話

「レーピン展」のイベント、中野京子先生の講演会「怖い絵で読み解くレーピン展」に参加してきた。
「休息」などの絵のある場所に椅子を並べてあった。
先生の椅子もあったが、中野先生は終始立ってお話されていた。

とりあげられた絵は6点。
1.ロシア皇帝ニコライ二世(1896年)
 これはこの展覧会では展示されていない。
2.文豪レフ・トルストイの肖像(1887年)
3.イワン雷帝とその息子イワン(習作)(1913年)
 完成作との違いとして、雷帝の頭の向き(同じ方向を向いている)を指摘される。
 年をとるにつれて逆上することが多くなったのは糖尿病が原因では、とのこと。
 強力な現政権の批判を芸術に盛り込む方法の一つとして、「歴史画」はSF(多くは未来を描く)とともによく使われる。
 同時代のムソルグスキーの「ボリス・ゴドゥノフ」、リムスキー=コルサコフの「金鶏」なども歴史を題材にして帝政批判をしている。
 が、そんな創作者の意図を超えて、“取り返しのつかないことをしてしまった!”という後悔を、この絵を見る人は雷帝の表情から見てとる。まさに怖い絵である。
4.皇女ソフィア(1879年)
5.ゴーゴリの«自殺»()
 この事件が起こった時にはレーピンは8歳だった。
6.トルコのスルタンに手紙を書くザポロージャのコサック(習作)(1880年)
 楽しい絵だ。完成作よりこちらの方が色彩も豊かで生き生きしていてコサックたちの笑い声が聞こえてきそうだ。

「トレちゃんファミリーとレーピン展をみにいこう!」(200円)を貰えた。

 ムソルグスキー(1階の電光掲示板で展覧会の案内をやっていた)
思いがけなく(東急本店外側の壁のウィンドウ)

講演会の後、再びレーピンの絵を眺めて回った。
この前は2時間以上かけて観て回ったが、今回は30分弱。

しかし、殆どの絵は来年また会える、そのつもりでいる。
(神奈川県立近代美術館葉山に巡回する。)

帰宅して、録画した新日曜美術館とETV特集を観ようとしたが、どちらも眠くて最後まで観られなかった。
疲れた。

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