2015年5月2日土曜日

シャフチョール・ディライス(ウェールズ)

映画の日なんで、何を観に行こうかと思い(終わる時間が中途半端)、「ザ・トライブ」は水曜に行った方が安いので、そして金曜日には滅多に観に行けないわけだから金曜がサービスデーであるシネスイッチ銀座に行くのがよさそうだと思い、「パレードへようこそ(原題:PRIDE)」を観に行った。

「ブラス」も好きだし、ケン・ローチの「ナビゲーター」も好き。
(「ナビゲーター」について、それでも生きる大人たちへ、これも観ときなさい!なんぞという駄文で紹介していたのを、ちょうど今朝発掘したのだった。2008年1月。どこかにアップしていただろうか?)
今回はそんな労働組合ものに「キンキー・ブーツ」要素を入れたような話。
1984年、サッチャー政権時代のイギリス(特にウェールズ)の炭坑町の炭鉱労働者と家族たち、それを支援したレズとゲイの人たちの連帯と友情の物語。

いやあ、感動と笑いの要素満載で、でも終盤はちょっぴり歴史の暗転を予感させる通奏低音が響く(史実として労働争議は敗北し、サッチャリズムがイギリスを席巻する時代が来てしまうし、エイズが深刻な問題となってくる)、いい映画だった。

とにかくイギリスの役者は老いも若きも達者!安心して見ていられる。
きらきらのゲイとレズビアン(カミングアウト前のおそるおそるの坊やもいる)、マッチョ崇拝の炭坑労働者たちも、皆さんよかったが、ヤマのおばちゃんたちが最高によかった。
特に、イメルダ・スタウントン扮するヘフィーナが、黒田先生の授業のクラスメートだった今は亡きカーチャさんに似ていた(今書いていて涙が出そうになっている)。
シャンやゲイルもよかった…と思えるのは、炭坑労働者の男性たちや都会のゲイやレズビアンの人たち以上に、彼女らのような人たちが、より私にとって身近(実際に周囲にいる)からなのだろう。
冒頭から登場し、初心者の成長部門を引き受けているジョーくんは、ポグレブニャク似です!
頭がよくてリーダーシップを発揮し、いかにも素敵なゲイ、の発案者マイクは、一見マオニストっぽく見えたけどどうなんだろう?

それと、ウェールズ出身のゲイ、ゲシンが、ウェールズ語で「クリスマスおめでとう」とお祝いの言葉をかけられ、一拍置いてウェールズ語で返す場面は感動的だった。

シネスイッチのウィンドウです

5月1日にふさわしい映画を観た。よかった。

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