2016年7月18日月曜日

EUフィルムデーズ(その2)

16 ハンガリー「リザとキツネと恋する死者たち」★★★★★
見逃していたな、これ。大反省。
日本人こそ楽しめるファンタスチカ。トミー谷のなんちゃって昭和歌謡カウリスマキ映画風味のフィンランド懐メロ歌謡曲の親和性抜群。
ハンガリーと日本とフィンランドを味わえる、一粒で三度美味しい、お得なラブコメ。



左下がそれで、リザとトミー谷(の幽霊)が踊って歌っているシーン。

17フィンランド「ビデオダイアリー(原題toiset tytöt)」★★★
同日観たエストニア映画と同じ傾向のガールズ・ムービーだが、こっちの方がずっとよかった。
ホッケー頑張るアイノを応援したくなる。右端。恋ばかりじゃない。どちらの映画も女の子は皆可愛い。男はダメっぽいが。

18フランス「イタリアのある城で」★★
オマー・シャリフが出演していたらしいが、睡眠鑑賞していた時間が多かったのでわからなかった。監督の自伝的な作品なのか。らしいな。

19ブルガリア「ヴィクトリア」★★
長かった。苦痛。

20ベルギー「アルデンヌ」未見

21ベルギー「ミスター・ノーバディ」★★★
久々のジャコ・ヴァン・ドルマル。彼の「トト・ザ・ヒーロー」は私の人生ベスト5の1本なのだが、これも路線は基本変わっていないとみた。だから懐かしく感じる。
過去が複線でキエシロフスキの「偶然」オマージュみたいでもあるが。
でも、”嫌いな人のためにだって死ねるよ”という点で泣かせてくれた「トト」の方が感動はするけどね。
姉→初恋→生涯引き摺る は彼の王道なのかしらね。

22ポーランド「イマジン」★★★★
ポーランド映画祭→一般公開→EUと3回目。
一般公開時には盲人同士のラブストーリーっぽい売りだったが、この作品が主題にしているのはもっと広く、自由・自立、そして私たちは何を見ているのか、見えているのか、見えていないのかと言うことだと思う。

23ポルトガル「ボルドーの領事」★★★★★
杉原千畝よろしく(もっと大規模に)、あるいはラウル・ワレンバークのように、とにかくビザを書きまくり難民たちを救った外交官アリスティデス・デ・ソウザ・メンデス。
最初はもちろん躊躇していたのだが、ゲットーに行ってみて、ユダヤの人達が困っている姿を見るや、自分にできることはやり抜こうと決心。その後は何があろうと揺るがない。
後に失職し死後名誉回復というまで千畝さんと同じ。
二谷英明風俳優さんがカッコよくスーツを着こなし演じる。
周囲援助者たち(部下・国境警備の人などなど)はさらに無名だが立派。
日本語上映だけでも難しく、DVD化は困難であるらしい。ううむ…。

24ラトヴィア ショートアニメ特集★★★
前半はゼマンとかポヤル風の可愛いパペットアニメ。
新海誠風、と言ってよいのか(恋愛要素は薄い)、子ども向けというよりもう少し対象年齢上と思える「聴こえない」「プライオリティー」なんぞもよかった。

25リトアニア「マリヤ、1948年の旅路」★★
英語字幕しかつかないのは基本観に行かないことにしている(日本で上映するのだから日本語字幕をつけてしかるべきで、つけられないなら辞退すればいいのにと思っている)のだけれど、使用言語がリトアニア語と共にロシア語で、しかもロシア語比率高そうだったので何とかなるかと思って観に行った。ハンドアウトはあり。
『灰色の地平線のかなたに』『リフカの旅』なんかと似た話だった。実話に基づくとのこと。悪いけど新鮮味ないので低評価。
リトアニアのいい映画は、いつになったら観られるのだろうか?

26ルーマニア「日本からの贈り物」★★★★
洪水で妻や家を失いながらご近所の温かな眼差しの中で暮らしている田舎の頑固じいちゃんいい感じ。周囲の人も素敵。しんみり。でも「スイート・スイート・ビレッジ」にはならない。
日本人女性役がいまいちだったのが残念。他の役者さんと比較するのが可愛そうなほど素人っぽい演技で。
このところの難解ルーマニア映画とは一線を画す。

27ルクセンブルク「ロード・アップヒル」未見

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